ビックカメラ、ヨドバシカメラの保証期間の延長はぼったくり？修理費用の期待値を計算してみた。

給湯器の故障と見積、工事、その流れ・目次

　
この記事は「給湯器の交換工事日記。GT-2053SAWX、RUF-VS2005SAW、RUF-SE2000SAW。」から続く一連の給湯器の交換に絡む関連記事です。最初の記事から読んでもらう方が分かりやすいかもしれません。
　
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ビックカメラ、ヨドバシカメラの保証期間の延長はぼったくり？修理費用の期待値を計算してみた。（この記事）
　
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商品の保証期間の延長について

サンリフレプラザ、ビックカメラ、ヨドバシカメラの保証期間延長サービス

　
今回、リンナイのエコジョーズ付の「RUF-SE2000SAW」の値引き依頼に対して、サンリフレプラザが提案をしてきた無償保証の期間延長というプランがあります。
　
具体的にサンリフレプラザは保証期間の延長として以下のようなサービスを提供しています。
　
　メーカー保証 7年への延長： 7,770円（税込）
　メーカー保証10年への延長：27,720円（税込）
　　http://www.sunrefre.jp/gas/kyutou_ex7.html
　
　
また、ビックカメラやヨドバシカメラなどの家電量販店にも商品代金の 5%分のポイントを支払うことで無償修理の保証期間を 5年間（or 3年間）に延長するというサービスがあります。
　
　ビックカメラ　ビック長期保証
　　http://www.biccamera.com/bc/c/info/guarantee/index.jsp?ref=kanrenkey
　
　ヨドバシカメラ　延長保証
　　http://www.yodobashi.com/ec/support/afterservice/guarantee/
　
　
今回の給湯器もそうですが、冷蔵庫や洗濯機、エアコンといった大型家電を買うときはなんとなく安心料として延長保証を申し込んでしまうわけですが、本当に必要なのか？と改めて考えてみました。
　
その結果、
　無償保証の延長は必要ない
と断言できます。
　
なぜなら、故障しないから。
　
　
改めて考えるほどのものでもないんですが．．．
　
　

修理費の期待値を計算

　
例えば、こんな計算をしてみましょう。
　
10万円の商品を買ったとしましょう。
5年間の延長保証に支払うポイントは商品代金の 5%です。そして、ある期間が過ぎて修理費が 25,000円だったとしましょう。
具体例としては、「パナソニックの洗濯機が壊れたのでヨドバシカメラに修理の依頼をした。修理費は約 2万円。」こんな感じです。
　
そして、5年間の延長保証期間中に故障する確率が 10%だったとしましょう。
延長保証を申し込みをした 10人のうち 1人の商品が 5年以内に故障するという確率です。　
　
この場合の 1人の人が故障に遭遇し支払う修理費の期待値は 2,500円になります。
なぜなら、25,000円の修理費を払うのは購入者の 10人のうちの 1人、10%ですから。
　
さて、あなたが払った 5年の延長保証の費用はいくらだったでしょうか？
そうですね、100,000円の商品代金の 5%、5,000円分のポイントです。
　
理解できましたでしょうか？
5年の延長保証の期間内に 5,000円分のポイントと釣り合うためには 5年間に 20%もの商品が故障すると考えるか、確率が 10%だと考えるなら 1回あたりの修理が 50,000円と想定しないと割に合わないということになるのです。
　
今の日本で流通している家電が 5年以内に 20%もの商品が故障すると思いますか？
　
　

家電製品はめったに壊れない

　
自宅にある家電製品などで故障したものを上げてみてください。
5年以内に故障したものがありますか？
　
　
日本の家電は優秀なので 5年程度じゃ壊れないんですよね。
　
つまりは、この仕組みはビックカメラやヨドバシカメラの量販店が提供したポイントをリスクや保険といった消費者の心理に付け込んで回収するための仕組みとして存在するのです。
　
これは認知バイアスと呼ばれる人間の心理の一つで、本来は発生する可能性が非常に小さく、ほとんど起こらないようなリスクであるはずなのに、一度起こると大きな影響があるために必要以上に大きな脅威として感じてしまう心理です。
　
例えば、車の交通事故に比較すると航空機事故の発生確率は非常に小さなものなのですが、飛行機事故の方が悲惨な事故になりやすいため、そちらの方を極端に怖がる心理のようなものなのです。
　
また、実際にお金を払うのであれば心理的な抵抗も働きますが、商品を購入した場合に提供される 10%のポイントの中から 5%分を使って支払いをする、というところも人間の心理を巧みに利用した仕組みになっています。
ポイントで支払えるならまぁいいか、となるワケです。
　
　

保証期間延長サービスのまとめ

　
そんなわけで、延長保証は無料で付けてくれるならばもらっておいて損はありませんが、ポイントを支払ったり追加で費用をかけてまで付帯するべきサービスではありません。
販売店側にしてみれば、延長保証は非常にお得な商品なのです。
　
さらに、販売店側にとってみれば、故障をしたときはまた改めてお店に来店してくれたり、連絡を取ってくれるわけですので、ポイントを払ってもらった上に買い替えの提案をする機会も増やすことができるわけですから、販売店側にとってみればデメリットが全くないこの上ないサービスですよね。
　
　
ちなみに、家電製品が故障したら故障した時。
普通に修理に出して修理費用を支払いましょう。
　
延長保証の費用を負担するより、トータルではお安くなっていますので。