住宅ローン完済の35年後は日本の人口は1億人に減少。家を買っていいのか?.
2017/04/29
住宅ローンを返し終わる35年後の日本の人口は1億人
果たして家を買う方がいいのか、賃貸がいいのか。
このブログは、マンションを買った時の記録をつづったものですが、個人的には賃貸の方が有利だという考えを今でも持っています。
特に、これまで投資もしたことがない、車とかのちょっと大きめのローンを契約したことがない、という方が、結婚したからと言っていきなり家を買おうとするのは非常にリスキーだなぁ、と思うのです。
そんな内容をまとめてみました。
家を買うとは不動産投資をすることと同じ
1億円の借金で賃貸アパートを建てた老夫婦の苦悩 シェアーズカフェ・オンライン
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150512-00010000-scafe-bus_all
http://www.asyura2.com/15/hasan96/msg/460.html
この記事は、投資用の賃貸アパートを建てたという記事ですが、自分が住む家を買う場合も同じことだということを頭に入れておくべきじゃないかと思います。
例えば、5000万円で自分が住む家を買うということは、5000万円の投資を行って、そこから得られる利益を食いつぶしながら住んでいる、ということに他なりません。
具体的には、5000万円を年率 5%で運用すると年間 250万円の利益を手にすることができるわけですが、それを家賃使う場合、月額 20万円ほど払ってもプラスマイナスゼロなわけです。
運用益に対する税金は考えておく必要はありますが、5000万円の家を買ってそこに住むということはそういうリターンを得られるお金を自分が住む家に投資をしたという理解が必要です。
「5000万円を借りて株投資をする」というと「バカじゃないの?」って言われるのに、なぜ自分が住む家ならいいのだろうか?ということを考えてみることも必要でしょう。
そして、家を買った場合は、不動産市況が悪化しても 35年でローンを組んでいるのであれば 35年間は逃げることが非常に困難です。
逆に株式などの流動性が高い投資先で運用をしているのであれば、市場が悪化して損失が出ても損切りする覚悟さえできれば止められます。
これが、先の記事でフィナンシャルプランナーが指摘している内容を、個人が家を買うということに置き換えた場合の視点です。
また、賃貸に住んでいれば、子供が産まれた、親の介護が必要になった、子供が独立した...そんな人生の時の流れに合わせて適切な場所、広さの家を選ぶこともできます。
転勤になった、転職した、離婚した...そんな場合にも。
住宅ローンを組むときは元金均等がいいというけども
元利均等と元金均等、期間短縮と返済額軽減・元住宅ローン担当銀行員が語る住宅ローンの選び方
以前、上記のような記事も書いていました。
そもそもこのブログは、私自身がマンションを買うにあたっての経緯を記録してきたブログですので、買うことが前提で書いています。
そして、買う上でこうした方がいいんじゃないか、という内容です。
「言動不一致じゃないか?」と思われるかもしれませんが、私は今でも「賃貸の方が有利だ」と考えています。
一番の理由は、今から 35年で住宅ローンを組んだ場合、ローンを返し終わる 35年後の日本の人口は 3000万人(25%)も減って、1億人を割り込むと言われているからです。
ざっくりと考えて、住宅に対する需要が 75%になるということです。
そうなった時、家の価値はどうなるだろうか?と。
この先需要が先細りしていくことが分かっている不動産市場に投資をするというのは大丈夫なのだろうか?と。
少なくとも 35年間もリスクを固定させる投資先を選択するメリットはあるのか?と。
また、日本人は家を買うときは、買う時の金額だけを気にして買いがちですが、自分が住む家も不動産投資の一環だということを理解し、買う時と売るときの価格差を第一に考えて買う必要があります。
例え、想定している金額より高かったとしても 10年後、20年後に手放す際に高く売れれば問題ないワケです。
売買の差額を住んでいた期間で割って家賃よりリーズナブルならそれで OKなんです。
たとえ、買値が 3000万円であったとしても 20年後に 0円になるような物件よりも、5000万円で買っても 3000万円で売れる物件を求めることが大事なのです。
もし家を買うのであれば、例えば、都心5区(千代田区、中央区、港区、 新宿区、渋谷区)の 20年、30年後も住む場所として求められているであろうエリアに、売買しやすい広さの物件を求めるということが大事なのです。
ちなみに、日本の人口が 1億人を超えたのは 1960年代後半ですが、そのころに宅地造成されたエリアは 1億人を超えたから必要になったエリアとも考えられ、30年後に 1億人を割り込むときには必要なくなるエリアだとも考えることができます。
1960年代と交通インフラの整備のされ方が違いますので、便利なエリアは変わってきていますのでそのままということではないですが、家を買うエリアを探すときは、そんなところをイメージしながら探すことが必要なのだろうと思います。
「今の収入でも手が届くから」
そんな理由で家を買うエリアを探すと悲惨な結果になりかねませんよ。
家を買う検討をしている方に見てほしい記事
また、これから家を買おうと考えている方にはこんな記事も参考になるでしょう。
100万円台でマンションが買える?すさまじい不動産相場崩壊、住宅はただの粗大ゴミに
http://biz-journal.jp/2015/01/post_8513.html
首都圏の超激安2LDKマンション、こんなにオトク?購入は100万台、賃貸は月3万台…
http://biz-journal.jp/2015/02/post_8822.html
最近は、湾岸エリアと言われる月島、勝どき、豊洲、東雲、有明、台場などのあたりが非常に盛り上がっていますが、かつて宅地造成され盛り上がっていたエリアは、より交通の便がいいエリアが生まれたことでその価値が大きく変わってきているということでしょう。
「子どもが小さいうちは郊外で育てたい」
そう思うならなおのこと、賃貸の方がいいんじゃないかと思いますね。
「子どもが小さいうち」っていうのは 10年~15年くらいしかないワケですし。
中学とか高校とか受験して少し遠くの学校に通うようになった時には思い切って引越しするという方法も取れますし。
また、下記の資料、記事にもありますが、豊島区ですら消滅可能性都市として挙げられるほど、人口減少が影響を与えることが指摘されています。
http://www.policycouncil.jp/pdf/prop03/prop03_1.pdf
http://www.nikkeibp.co.jp/article/matome/20150323/440196
家を買う場合は、ローンの支払いが終わる 35年後の人口がどうなっているか、人口が減るということのインパクトを持っているのか、それを理解しておく必要があるでしょう。
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